自分の感情を味わうためには、肉体が必要だ。
美味しいものを食べて、思わず「旨い!」叫んだり
遠くの地平線に沈む夕日を見て、思わず涙を流したり
好きな人と初めて手をつないだ瞬間、思わずドキドキしたり。
こうした心を揺さぶられる体験は、精神が宿る肉体があるからこそ可能なのだ。
赤の他人が美味しい焼き肉を食べても、私にはその美味しさは伝わらない。
その体験をしたのは、あくまで他人の肉体であって、私の肉体ではないからだ。
感情を味わうためには、宇宙全体の意思(ワンネス)から飛び出し
肉体に精神が宿る必要がある。
そうして「私」が生まれたのです 。